Synth Mania

和声学に基づいた音楽的なシーケンスを生成できる、新種のハードウェア・シーケンサー「Harmonic MIDI Generator」

FYRD Instrumentsという会社から、なかなかおもしろそうなハードウェア・シーケンサーが登場しました。既に販売が開始されている「Harmonic MIDI Generator」は、和声学に基づいたMIDIシーケンスを簡単に“生成”することができるハードウェア・シーケンサー。FYRD Instruments社が順次展開を予定している、「MIDI Control Platform(MCP)」の第一弾製品となります。

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「Harmonic MIDI Generator」は、1小節/16ステップの独立したシーケンサーを3基装備しています。

● ベースライン・シーケンサー:3種類のノートを使ったベースラインを生成

● コード・シーケンサー:1/2/3種類のノートを組み合わせたコードを、最大7とおり生成

● メロディー・シーケンサー:7種類のノートを使ったメロディーを生成

和声構造は120種類の中から選択でき、同一の和声構造の中から様々なバリエーションを簡単に生成可能。また、和声構造はそのままに、“トラック全体の印象”を素早く変化させることができます。

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また、4種類のシーケンス・パラメーターを設定することもできます。

● シーケンス・ランダマイゼーション

● ベロシティ・プロファイル(ダウンビート/シンコペーション/フラット/ランダム)

● シーケンスの長さ(1〜16ステップ)

● シーケンスの相対速度(1/2〜4倍速)

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3基のシーケンサーは、独立したMIDIチャンネルでMIDIノートを生成し、外部DAWと同期するためのMIDIクロックを送出することも可能。なお、再生や停止といったトランスポートに関しては、「Harmonic MIDI Generator」の機能ではなく、ベースとなる「MIDI Control Platform(MCP)」の機能として用意されます。

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「MIDI Control Platform(MCP)」というのは、FYRD Instruments社が開発したMIDIデータをコントロールするためのハードウェア・デバイスのことで、ここで紹介している「Harmonic MIDI Generator」は、その最初の“ソフトウェア・モジュール”として提供されます。FYRD Instruments社は今後、「MIDI Control Platform(MCP)」用のソフトウェア・モジュールを順次リリースするとのことで、それを入れ替えることによって、「MIDI Control Platform(MCP)」は様々なデバイスとして機能するというわけです。ですので、ここで紹介しているのは「MIDI Control Platform(MCP)」の写真であり、「Harmonic MIDI Generator」はその中に組み込まれた“ソフトウェア・モジュール”のひとつということになります。

ポプラとレーザーカット・アルミニウムの組み合わせで出来た「MIDI Control Platform(MCP)」は、4基のエンコーダーと2個ノボタン、そして128×64ドットの液晶ディスプレイを装備。MIDI over USBに完全対応したUSB端子を備え、バス・パワーで動作します。気になる価格は、「MIDI Control Platform(MCP)」が180ユーロ、「Harmonic MIDI Generator」モジュールが20ユーロ、送料は日本までは50ユーロとなっています。気になる方は、FYRD Instruments社のWebサイトにデモ・ムービーとデモ・サウンドがあるのでぜひ。

FYRD_Instruments_MIDI_Control_Platform_4

FYRD Instruments

http://www.fyrd-instruments.com/