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Pro Tools|HDXのHDXカードについてのまとめ
情報が錯綜している新しいHDXカードのスペック。今わかっていることをまとめてみました。
- 積載しているDSPの種類:米Texas Instruments(TI)社製TMS3200(TMS3220という型番だとの説もあり)。Texas Instruments社製DSPとしては、最新/最高速のものではない。約4年前に出荷が開始されたものとのこと
- 積載しているDSPの動作クロック:350MHz
- 積載しているDSPの個数:カードあたり18個。すべて同仕様(HD AccelやMix Core/Mix Farmは異なるクロック/メモリー容量のDSPを併装していたが、HDXはすべて同仕様)
- 積載しているメモリーの容量:DSPあたり16MB。カードあたり288MB(16MB×18)
- 入出力レーテンシー:0.70ms(HD I/O使用時@96kHz/64バッファー)。HDカードは0.96ms(192 I/O使用時@96kHz/64バッファー)
- 遅延補正の最大値:16,383サンプル。HDは9,095サンプル
- カードあたりの最大ボイス数(48kHz時):256。HDカードは96
- システムとしての最大ボイス数(48kHz時):768。HDシステムは192
- カードあたりの最大チャンネル数(48kHz時):64。HDカードは32
- システムとしての最大チャンネル数(48kHz時):192(カード3枚)。HDシステムは160(カード5枚)
- 最大タイムスロット数:1,500(この値に関しては、まだウラが取れていません)。HDシステムは256
- 内部処理の解像度(ミキサー):64bit浮動小数点
- 内部処理の解像度(ミキサー以外):32bit浮動小数点
- DSP間/カード間の接続バスの解像度:32bit浮動小数点
- その他 #1:HDXカードの最大併装枚数は7枚
- その他 #2:HDXシステムは、オーディオ・トラックの録音/再生(トラック・ボイスの確保)でDSPを消費しない。FPGAを使用する
- その他 #3:Core Audio/ASIOドライバ使用時のチャンネル数が従来の4倍、最大64チャンネルになった