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チップチューン専用マイクロ・シンセサイザー、「Arcano MIDI NES Chiptune Synthesizer」がKickstarterでクラウドファンディング中!

Kickstarterで現在、ファミコンの内蔵音源をイミュレートしたマイクロ・シンセサイザー、「Arcano MIDI NES Chiptune Synthesizer」のクラウドファンディングが行われています。

Arcano Systems - Arcano MIDI NES Chiptune Synthesizer

Arcano Systemsという会社が開発中の「Arcano MIDI NES Chiptune Synthesizer」は、Nintendo Entertainment System(任天堂 ファミリーコンピュータ)の内蔵音源(APU:Audio Processing Unit)を、AVRマイコン(ATmega328)でイミュレートした超小型のデジタル・シンセサイザー。MIDI入力端子とミニ・ジャック(モノ)のオーディオ出力端子を備え、MIDIキーボードやシーケンサー/DAWを使ってファミコン・サウンドを鳴らすことができるガジェットです。

同時発音数は3音で、音色は18種類のプリセットから選択することが可能。矩形波(duty比は4種類の中から選択)、鋸波、三角波、三角波のドラム、ノイズ・ドラム、矩形波のアルペジオ(duty比は3種類の中から選択)、鋸波のアルペジオ、三角波のアルペジオ、矩形波のヴィブラート(duty比は3種類の中から選択)、鋸波のヴィブラート、duty比を変調させた矩形波のヴィブラートというプリセットが用意されています。プリセットは、2つのボタン・スイッチと7セグメントのLEDディスプレイによって選択する仕様になっています。

AVRマイコン・ベースのシンセサイザーは通常、内蔵のパルス幅変調を使用するため、スクラッチ・ノイズが発生するなど音質が良くないものがほとんどですが、「Arcano MIDI NES Chiptune Synthesizer」では外部のDAコンバーターを使用しているため、その音質はクリアで高品位とのこと。ハードウェア的には最高44.1kHzのサンプリング・レート/最高8bitのビット・レゾリューションに対応しているとのことですが、ビット・クラッシャーを通すなどしてファミコン独特の音質を再現しているとのことです。

基本的には内蔵プリセットを切り替えるだけの「Arcano MIDI NES Chiptune Synthesizer」ですが、AVRマイコンの6pinプログラミング端子も用意されており、ユーザーの手でソフトウェアを書き換えることもできる設計になっています。従って腕に覚えのある方は、独自波形やエンベロープ、LFO、PCMサンプルなどを追加したりといったモデファイも可能です。

Arcano Systems - Arcano MIDI NES Chiptune Synthesizer

基盤むき出しなので、オリジナルのケースを製作したり、ミニ鍵盤キーボードの中に仕込んだりしてもおもしろそうな「Arcano MIDI NES Chiptune Synthesizer」。気になる価格は、キットが65ドル(以上)、完成品が85ドル(以上)、キット2個セットが120ドル(以上)、完成品2個セットが150ドル(以上)、キット6個セットが330ドル(以上)となっています(すべてケーブルやDCアダプターは含まず)。価格は海外への送料込みなので、完成品で約11,000円という感じでしょうか。発送は2015年10月から開始され、出資の締め切りは2015年8月27日2:30(日本時間)となっています。