MUSIKTECHNIK
NAMM 2015: ローランドが開発中の次期フラッグシップ・シンセサイザー、「JD-XA」フォト・レポート
2015年1月22日から25日まで、アメリカ・カリフォルニア州のアナハイム・コンベンション・センターで開催された世界最大規模の楽器の展示会、『The NAMM Show 2015』。今年はシンセサイザー関連の新製品が例年以上に多かった印象ですが、中でも来場者の注目を特に集めていたのがローランドの「JD-XA」です。
「JD-XA」は、ローランドが現在開発中という新型シンセサイザーで、開幕前日のプレス向け発表会でも大きく取り上げられ、登壇した三木純一社長のスピーチからも、かなり気合いの入った製品であることは伝わってきました。おそらくは同社の新しいフラッグシップ・シンセサイザーとなる製品だと思われます。ただ、詳細に関しては今のところ公式発表は一切無し。唯一、プレス向け発表会で“アナログ回路+デジタル回路のクロスオーバー・シンセサイザー”ということが明らかにされたくらいです。今回のNAMM Showでローランドは、同じ“JD”を冠した新型シンセサイザー「JD-Xi」を発表しましたが、その上位モデルなのか、はたまたまったく異なる製品なのか、真相はわかりません(ちなみに、「JD-Xi」の最後の“i”は小文字ですが、「JD-XA」はすべて大文字のようです)。
ブースには音の出ないモックアップが1台のみ展示されていた「JD-XA」。そのモックアップから、その機能と仕様を推測してみたいと思います。
● 49鍵のフル・サイズ・キーボードを搭載
● 外観のデザインは、「JD-Xi」と似ている。黒地に赤い発光をアクセントとしたデザイン
● アナログとデジタル、両方の回路を搭載したクロスオーバー・シンセサイザー
● 左端には「ANALOG PART」「DIGITAL PART」「PARTIAL」という3つのセクションが縦に並ぶ。「ANALOG PART」と「DIGITAL PART」には、“Select”スイッチと“On”スイッチが4つずつ備わっている。アナログとデジタル、それぞれ4パート使用でき、アナログは4音ポリフォニック仕様?
● 左から、「LFO」「A-OSC1/D-OSC」「A-OSC2」「PITCH ENV」「MIXER」「FILTER」「AMP」「EFFECTS」の各セクションが横に並ぶ。1パートあたりオシレーターは2基のようで、そのうち1基はアナログとデジタルが切り替え可能?
● 右端の上段には「MIC」セクションも装備。入力も備わっているもよう
● 右端の下段には「PATTERN SEQ」セクションを装備。その左側には16個のボタンが備わり、TRスタイルのパターン・シーケンサーを搭載しているもよう
● 一番左にはホイールを2基搭載
● 入出力などの外部インターフェースに関しては不明
さらに海外のメディアが報じるところによると、デジタル・パートは「JD-Xi」同様、SuperNATURAL音源のようで、パターン・シーケンサーは8ch仕様のもよう。いずれにせよ、相当気合いが入ったシンセサイザーであることは間違いなさそうで、正式発表が非常に楽しみな製品です。続報を期待して待つことにしましょう(下の写真はすべてクリックで拡大表示します)。
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