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ローランド、iPhone/iPadで動作するサウンド・キャンバス、「サウンド・キャンバス for iOS」を楽器フェアでお披露目!
ローランドが、音楽制作用iOSアプリ市場に本格参入。その第一弾製品となる「サウンド・キャンバス for iOS(仮)」を、明後日21日(金)から開催される2014楽器フェア(於・東京ビッグサイト)に出品するとのことです。
現在、鋭意開発中という「サウンド・キャンバス for iOS(仮)」は、その名のとおりDTM音源の代名詞、サウンド・キャンバスのiOSアプリ・バージョン。GM2/GSフォーマットに対応した16パートのマルチ音源として機能し、いかにもサウンド・キャンバス然としたデザイン/使い勝手のユーザー・インターフェースを備えています。収録音色数は1,600以上を予定しているとのことで、歴代サウンド・キャンバスの音色を踏襲しつつ、iOSデバイスに最適化された内部処理によって、音質面は大幅に向上しているとのこと。もちろん、実機との互換性は十分に保たれており、“SC-55 Map”や“SC-88Pro Map”といった音色マッピングを選択できるほか、MIDIコントロール・チェンジやシステム・エクスクルーシブによる音色エディットにも完全対応。リバーブやコーラス、ディレイといったエフェクトだけでなく、SC-88 Proで好評だったインサーション・エフェクトも利用できるので、ギターにディストーションをかけたりすることも可能です。
音源だけでなくSMFプレーヤー機能も搭載しているので、アプリ単体でのMIDIファイルの再生にも対応。登録された複数のMIDIファイルを連続再生できるソング・リスト機能も備え、アプリからストアに移動してMIDIファイルを購入することもできるようになっています。
「サウンド・キャンバス for iOS(仮)」は、サウンド・キャンバス実機を模したUIだけでなく、画面をスワイプすることによって、よりプレーヤーに徹したシンプルなUIで使用することも可能。こちらはプレーヤー機能の操作性/視認性が優れているだけでなく、左下の“Easy Minus One”ボタンによって、ボーカル/ベース/ギター/ドラムといった主要楽器をワン・タッチでミュートできるようになっています。
過去にはVirtual Sound Canvasというソフト音源版サウンド・キャンバスがリリースされていましたが、ローランドによれば今回の「サウンド・キャンバス for iOS(仮)」はそれとは一線を画した製品であるとのこと。決してSC-55やSC-88Proをアプリに移植した製品ではなく、サウンド・キャンバスの音色や使い勝手の良さを踏襲/ブラッシュ・アップした「サウンド・キャンバス for iOS(仮)」という新しいマルチ音源として捉えてほしいとのことです。先日、SC-88Proと比較する形で、一足早くサウンドを試聴させていただきましたが、同一のMIDIファイルをまったく同じように再生できていました。確かにダイナミック・レンジは広がり、音質は明らかに良くなっている印象を受けましたが、基本的な音色はSC-88Proそのもの。サウンド・キャンバス・ユーザーであれば、問題なく移行することができそうです。そしてデモで便利そうだったのが、Mac環境でのワイヤレス音源としての使用。OS XのCore MIDIはWi-Fi経由でMIDI信号を送受信できるため、「サウンド・キャンバス for iOS(仮)」を立ち上げたiOSデバイスをワイヤレスMIDI音源として使用できるのです。レーテンシーもほとんど気にならない感じで使用できていたので、これはいろいろと使いみちがありそうです。
ユニバーサル・アプリなので、iPad/iPhone/iPod touchすべてで使用できる「サウンド・キャンバス for iOS(仮)」。発売時期/価格は未定とのことですが、そう遠くないうちに販売する予定とのこと。明後日21日(金)から開催される2014楽器フェアのローランド・ブースに展示され、実際に試聴できるそうなので、気になる方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。