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MOTU、Thunderbolt/USB接続の新型オーディオIF「1248/8M/16A」を発表! 強力なDSP機能を搭載し、AVBによる入出力の拡張とリモート・コントロールにも対応

MOTUが新型オーディオ・インターフェースを発表。「1248」、「8M」、「16A」という3機種が同時にアナウンスされました。

MOTU 1248 / 8M / 16A

今回発表された「1248」、「8M」、「16A」は、コンピューターとThunderboltあるいはUSB 2.0(USB 3.0互換)で接続するタイプのオーディオ・インターフェース。いずれも1Uラック・サイズで、アナログ入出力以外の基本的な仕様は同一となっています。

注目はAVB準拠のRJ-45端子が備わっている点で、入出力が足りなくなった場合、複数台の「1248」、「8M」、「16A」をCAT-5eケーブルで接続することで、自由に拡張することが可能。今回、MOTUからはAVB対応の5ポートのEthernetスイッチも発表されており、これを利用することで最大5台の「1248」、「8M」、「16A」を併用することができます(さらにEthernetスイッチを追加することにより、6台以上併用することも可能)。ただし、RJ-45端子はあくまでも入出力の拡張用で、コンピューターとダイレクトに接続することは現時点ではできないもよう。コンピューターとの接続インターフェースは、ThunderboltあるいはUSB 2.0であり、AVBは入出力の拡張用という仕様になっています(将来的なファームウェアのアップデートで、もしかしたらコンピューターとダイレクトにAVB接続できるようになるかもしれませんが……)。

また、RJ-45端子にWi-Fiルーターなどを接続することで、コンピューターから内部の機能を操作することも可能に。この場合、特別なソフトウェアは必要なく、Webブラウザから操作することができるため、スマートフォンやタブレットなどからもオペレーションすることが可能です。

MOTU 1248
MOTU 8M
MOTU 16A

3機種共通で備わっているのは、Thunderbolt端子、USB 2.0端子(USB 3.0互換)、RJ-45端子(AVB対応)、2系統のADATデジタル入出力端子(44.1/48kHz時最大16ch、88.2/96kHz時最大8ch)、ワード・クロック入出力端子(BNC)。そして「1248」にのみS/PDIFデジタル入出力(コアキシャル)が備わっており、アナログ入出力の仕様は、各機種以下のようになっています。

● 1248:マイク入力(XLR)×4ch、Hi-Z入力(フォーン)×2ch、ライン入力(TRSフォーン)×8ch、ライン出力(TRSフォーン)×12ch、ヘッドフォン出力×2系統(最大32ch入力/34ch出力)

● 8M:マイク/ライン入力(コンボXLR)×8ch、ライン出力(TRSフォーン)×8ch、ヘッドフォン出力×1系統(最大24ch入力/26ch出力)

● 16A:ライン入力(TRSフォーン)×16ch、ライン出力(TRSフォーン)×16ch(最大32ch入力/32ch出力)

MOTU 1248 / 8M / 16A

そして「1248」、「8M」、「16A」共通の特徴は以下のとおりです。

● 高音質設計:たとえばTRSフォーンのアナログ出力(バランス回路)は、123dBのダイナミック・レンジと-110dBのTHD+N(0.0003%、at -1 dBFS, Unweighted, 1 kHz)というひじょうに高いスペックを達成しています。

● ユニバーサル接続:Thunderbolt端子とUSB 2.0端子(USB 3.0互換)の両方を装備、どちらでも接続することが可能。クラスコンプライアントにも対応し、あらゆるソフトウェアで使用することができます。

● 高性能DSPを搭載:高性能DSPを搭載し、コンピューターに負担をかけることなく48ch入力/12ステレオ・バスのミキサーを使用することが可能。リバーブ、4バンドEQ、ゲート、コンプレッサーといったエフェクトを使用することもできます。

● 内部32bit浮動小数点処理:内蔵DSPでは32bit浮動小数点で処理されます。

● モデリング・エフェクトを搭載:LA-2Aや英国製アナログ・コンソールのEQなど、ヴィンテージ機器をモデリングしたリバーブ、コンプレッサー、EQエフェクトを搭載しています。

● AVB接続により入出力を拡張可能:AVB端子に2台目のインターフェース(1248、8M、16A)をEthernet接続することにより、入出力を簡単に拡張することが可能。MOTU製のAVBスイッチを使用することにより、3〜5台目の拡張も行えます(さらにAVBスイッチを追加することにより、6台以上の拡張も可能)。接続に使用するCAT-5eケーブルは、必要に応じて数百メートル引き延ばすこともできます。

● マトリクス・ルーティング/スプリット機能:アナログ/デジタル入出力は、複数のインターフェースをまたいで、縦横無尽にルーティングすることが可能。1系統のシグナルを複数の出力にスプリットすることもできます。

● 合計256ch入出力:コンピューターとThunderboltで接続した場合、最大128ch同時入力/最大128ch同時出力(合計256ch)に対応します。

● Webアプリからのコントロールにも対応:内蔵DSP機能やルーティング/スプリット機能、各種設定などは、Webアプリを使ってネットワーク経由で操作することが可能。Wi-Fi経由で、スマートフォンやタブレットなどからもコントロールすることができます。

● スタンドアローンでも動作:内蔵DSP機能やルーティング/スプリット機能などは、コンピューターが無い環境でも動作。この場合もネットワーク経由でコントロールすることが可能です。

● ADATデジタル入出力:2系統のADATデジタル入出力端子を装備。44.1/48kHz時は最大16ch、88.2/96kHz時は最大8chのデジタル入出力が可能です。

● 入出力を俯瞰できるメータリング機能:バックライト付きの324×24ドット大型液晶ディスプレイを搭載。すべての入出力をメーターで俯瞰することができます。また、シンプルで便利なメニューにより、各種設定を行うことも可能です。