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独Umlaut Lab、世界で初めてKontaktライブラリーのフル・オーダー・サービスを開始…… 日本語でのオーダーも可能!
ドイツのUmlaut Lab(ウムラウト・ラボ)という会社が、Native Instruments Kontakt用オリジナル・ライブラリーの制作というユニークなサービスを開始しています。同社によれば、オリジナルのKontaktライブラリー制作を業務として開始するのは、世界初とのことです。
ドイツはベルリンに本社を置くUmlaut Labは、昨年夏に設立された新興のソフトウェア・デベロッパー。創業者/CEOのマーク・ユンガー(Marc Jünger)氏は、ロサンゼルスの有名なSonic Fuel Studiosで映画やビデオ・ゲームのサウンドトラック制作に携わった経験から、作曲家や編曲家のリクエストに沿ったオリジナルのサウンド・ライブラリー制作というアイディアを思いつき、母国ドイツに帰国後Umlaut Labを設立。昨年後半から本格的に業務を開始し、これまでクリストファー・レナーツ(Christopher Lennertz)、オースティン・ウィントリー(Austin Wintory)、ブレイク・ニーリー(Blake Neely)といった欧米の作曲家たちにオリジナルのKontaktライブラリーを制作してきました。
Umlaut Labが業務として行っているのは、クライアントのリクエストに沿ったオリジナルのKontaktライブラリーの制作。たとえば、ある映画のあるシーンと同じようなオーケストラの音が欲しいとオーダーすれば、そのリクエストに沿ってオーケストラやスタジオを手配してレコーディングを行い、丁寧に音色を加工してKontaktライブラリーとして納品してくれます。生楽器だけでなく、シンセサイザー・サウンドのオーダーにも対応しており、たとえばDaft PunkのMoog Modularサウンドとリクエストすれば、膨大な量のシンセサイザー/ハードウェア音源を駆使して同じような音色を制作してくれるとのこと。既にサンプルがあるという場合は、単純にKontaktフォーマットに組み込むだけのオーダーにも対応。Umlaut Labには現在、5名のサウンド・デザイナーと熟練のKontaktプログラマーが2名在籍しているとのことです。
気になるのが価格ですが、サンプルをKontaktフォーマットに組み込む基本料金が約500ドルで、あとは作成する音色の内容や数によって料金は変動していくとのこと。本当にイメージどおりの音色が出来るのか不安に感じる人もいるかもしれませんが、ライブラリー制作のテスト段階ではコストは発生しないとのことなので安心です。
なお、通常は発注者のみが使用可能な契約になるため、ライブラリーを二次販売することはできませんが、Umlaut Labによれば発注者のリクエストに沿った形で契約をアレンジすることも可能とのことです。
そしてすばらしいのが、日本語の窓口が用意されている点。Umlaut Labには、マーク・ユンガー氏と長年親交のある作曲家、吉田大致氏をはじめ、日本語で対応できるスタッフが在籍。現在、WebサイトやFacebookページの日本語化なども準備中とのことで、オーダー内容を日本語で伝えることができるというのは、安心なのではないでしょうか。既に日本からのオーダーも開始しているとのことなので、興味を持った方はぜひ japan@umlautlab.com までお問い合わせを(日本語でOKとのことです)。