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衝撃の6万円台で買える1176! 世界中で話題のWarm Audioのディスクリート・コンプレッサー、「WA76」が遂に日本に上陸!

昨秋のAES Convention New Yorkで一般に初めてお披露目され、注目を集めたアウトボード、「WA76」が遂に日本上陸を果たしました。「WA76」は、アメリカのWarm Audioというメーカーが開発したディスクリート・コンプレッサーで、名機1176のサウンドと機能をルックスそのままに再現した製品。1176のレプリカ/インスパイア系アウトボードはこれまでも多数登場してきましたが、「WA76」で驚くのはその価格。なんと市場予想価格62,000円(税抜)という、もの凄い低価格を実現しているのです。

Warm Audio - WA76

Rev Dの1176をベースに開発されたという「WA76」は、実機で使われていたReichenbach Engineering(現CineMag)製トランスを採用し、オリジナルの回路を忠実に再現。完全ディスクリート設計で、ライン入力はクラスA仕様、1176では必須のRATIOボタンの全押しにも対応しています。

なぜこのような低価格が実現できているか気になるところですが、その理由についてWarm Audioは、少数精鋭で人件費を抑えていること、一度に500台以上生産することによって(すなわち大量にパーツを仕入れることによって)ユニット・コストを抑えていること、1台あたりの販売利益を抑えていること、広告費などをかけていないことなどを挙げています。つまり、メーカー側の努力の賜物という感じでしょうか。

リア・パネルはシンプルで、XLRとTRSフォーンの入出力を装備(どちらもバランス)。電源はアダプターで、日本で販売される「WA76」には100V仕様のACアダプターが付属するとのことです。

Warm Audio - WA76

消費税のことを考えても、7万円を切る価格で買える1176、「WA76」。モデリング系プラグインをきっかけに実機に興味が出てきた人も多いと思いますが、いきなり1176というのは少々ハードルが高いと言えます。もちろんサウンドが気に入ったらということが前提ですが、そういったアウトボード初心者が最初に手を出すのにバッチリの製品なのではないでしょうか。

なお、Warm Audio製品は他にも、ハーフラック・サイズのマイク・プリアンプ「WA12」、500 Series筐体のマイク・プリアンプ「WA12-500」、1Uラック・サイズのマイク・プリアンプ/EQ「TB12」といった製品が「WA76」とともに販売が開始されています。