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RNDigitalの元開発者が率いるAxis Plug-Insが、EQプラグイン「Moto Q」の無償配布を開始…… 最も高性能なフリーのEQプラグイン?
Axis Plug-insが、新しいプラグイン・バンドル「Moto Bundle」の販売を開始。同時にその中に含まれるEQプラグイン「Moto Q」の無償配布を開始しています。
新製品「Moto Bundle」は、オーストリアの作曲家、クララ・モト(Clara Moto)とのコラボレーションによって生まれたプラグイン。その中の1つ、今回無償配布が開始された「Moto Q」は、同社のTrack EQをベースに開発されたEQプラグインです。
「Moto Q」は、11バンドのEQプラグインで、各バンドは以下のような仕様になっています。
● 01:ハイパス・フィルター
● 02:ロー・シェルビングEQ
● 03:ノッチ・フィルター
● 04〜08:パラメトリックEQ
● 09:ノッチ・フィルター
● 10:ハイ・シェルビングEQ
● 11:ローパス・フィルター
EQ/フィルターは、右下のON/OFFスイッチで有効/無効を切り替えることができ、各パラメーターは左側の3つのエンコーダーを操作するか、あるいは上部のEQカーブを直接ドラッグすることでも設定可能。キーボードのShiftキーを押しながらドラッグすれば周波数のみ、Command(Mac)/Ctrl+Shift(Windows)キーを押しながらドラッグすればゲインのみ、Optionキーを押しながらドラッグすればスロープ/Q/バンド幅のみを操作することも可能になっています(Shiftキーを押しながらエンコーダーをクリックすれば、設定をリセットすることもできます)。
パラメーターの設定範囲は広く、EQ/フィルタリング・ポイントは16〜20,000Hz、ゲインは+24〜-24dBの範囲で設定することが可能。細かやかな補正から、大胆なフィルタリングまで、幅広い用途で活躍してくれそうです。
さらに「Moto Q」がすごいのは、入力シグナル(処理前の音声)あるいは出力シグナル(処理後の音声)を、FFT解析したフリケンシー・カーブとスペクトル解析したグラフで、上部ディスプレイのバックグラウンドに表示してくれるところ。これにより、リアルタイムに解析されたカーブ/グラフを確認しながらパラメーターを設定することができ、必要に応じて処理前の音声の解析結果も表示できるため、リアルタイム・アナライザー的な使い方も可能になっています(FFTアナライザーとスペクトル・アナライザーは、それぞれオン/オフすることができます)。
フリーとは思えない、かなり高機能なEQプラグインである「Moto Q」。ちなみにこのAxis Plug-insという会社は、Roger Nichols Digital(RNDigital)でプラグインを開発していたBastianさんが立ち上げた会社で、おそらく多くのプラグインのアルゴリズムは、RNDigital時代のものが引き継がれていると思います。もしかしたらこの「Moto Q」、フリーで配布されているEQプラグインの中では、最も高性能なものかもしれません。
「Moto Q」は、Mac/Windows両対応で、VST(Windowsのみ)/AUをサポート。64bitにも対応していますので、これはみなさんぜひダウンロードを。
初出時、サポートするプラグイン・フォーマットに誤りがありました。フリー版の「Moto Q」は、Mac版はAU、Windows版はVSTのみのサポートのようです。Mac版でVST/RTAS、Windows版でRTASを使う場合は、有償の「Moto Bundle」を購入する必要があります。お詫びして訂正いたします。(2014/02/17 0:24)