MUSIKTECHNIK

Eventide、“楽曲の印象”をグラフィック表示し、そのデータをMIDI/OSCで出力するユニークなプラグイン、「Mood」を無償配布中

Eventideが、開発中のプラグイン「Mood」のベータ・バージョンの無償配布を行っています。

Eventide Mood

「Mood」は、入力されたオーディオ・シグナルのキー、スペクトラル分布、テンポ、抑揚などを解析して、その結果を“ANGRY(嫌悪感)”、“CALM(静寂感)”、“HAPPY(幸福感)”、“SAD(悲壮感)”という4つの要素でグラフィック表示するという、ひじょうにユニークなプラグイン。つまり、楽曲の2ミックスを入力すれば、それがどのように感じられる(どのような印象の)曲なのか、「Mood」が論理的に解析して、視覚的に表示してくれるというわけです(楽しげな曲調であれば“HAPPY”が伸び、悲壮感漂う曲調であれば“SAD”が伸びる……というわけです)。とりあえず、YouTubeにデモ・ムービーがアップされていますのでご覧ください。

ただ単に曲調をグラフィック表示してくれるだけだったら、一回遊んで終わりという感じですが、「Mood」がおもしろいのは、解析結果をMIDI/OSCのデータとして出力してくれるところ。これにより、曲調に合わせて音色を自動的に変化させたり、照明の色などをコントロールするといった応用も可能になっています。

Eventide Mood

今回、Eventideがベータ・バージョンの無償配布を始めたのには訳があり、「Mood」の解析結果をより正確なものにするため、できるだけ多くのユーザーからフィードバックがほしいとのこと。従って、そんなに悲壮感のない曲なのに“SAD”が伸びるという場合、そのことをEventideに報告すれば、正式リリース時には改善されているかもしれません(フィードバックは自動送信ではなく、自分でアーティスト名や楽曲名を入力して送信します)。そしてベータ・テスト中に多くのフィードバックを送信した10人のユーザーには、Eventideから「Mood」の正式バージョンが進呈されるそうです。

Eventide Mood

「Mood」のベータ・テスト期間は、2014年3月31日まで。コピー・プロテクションはiLokで、専用フォームから申し込めばデモ・ライセンスをすぐにデポジットしてくれます。Mac/Windows両対応で、プラグイン・フォーマットはAAX Native(32bit/64bit)、Audio Units、VST(32bit/64bit)に対応。興味を持った方はぜひ試してみてください。