NEWS & INFO

Musikmesse: RME、USB 3に完全対応した196ch入力/198ch出力の驚異的なオーディオIF「MADIface XT」など、多数の新製品を発表

RME社が、NAB ShowとMusikmesseに合わせて、多数の新製品を発表しています。本日発表されたのは、世界で初めてUSB 3.0に完全対応したオーディオ・インターフェース「MADIface XT」、1Uラック・サイズの8chマイク・プリアンプ「OctaMic XTC」、超小型サイズのMADIインターフェース「MADIface USB」、おなじみのコントロール・ソフトウェアTotalMix FXのiPad版「TotalMix FX App」の4製品。中でも注目は「MADIface XT」で、ハーフ・ラック・サイズながら、196ch入力/198ch出力という脅威的なスペックを実現しています。

● MADIface XT

ハーフ・ラック・サイズのオーディオ・インターフェース。従来品以上の多チャンネル入出力を実現するため、コンピューターとの接続インターフェースには、USB 3.0が採用されています。RME社によれば、USB 3.0に完全対応したオーディオ・インターフェースは、「MADIface XT」が世界初とのことです。

RME_MADIface_XT

「MADIface XT」のメインのオーディオ入出力は、その名のとおりMADI。オプティカルのMADI入出力が2系統(MADI 1、MADI 2)、コアキシャルのMADI入出力が1系統(MADI 3)備わっており、64×3で計192chのMADI入出力が可能になっています。さらにはマイク・プリアンプを備えたXLR仕様のアナログ入力が2ch分、フロント・パネルに備わっており(コンボ端子により、フォーン入力にも対応)、同じくXLR仕様のアナログ出力(2ch)とヘッドフォン出力も装備。メインの入出力はMADIですが、マイクを使用した2chのレコーディングやモニタリングならば、「MADIface XT」だけで対応します。

また、9pin端子も装備し、ここに専用のブレイクアウト・ケーブルを装着することで、1系統のAES/EBU入出力と1ポートのMIDI入出力も可能に。3系統のMADI入出力、1系統のAES/EBU入出力、2chのアナログ入出力、1系統のヘッドフォン出力をすべて合算すると、先述のとおり196ch入力/198ch出力という驚異的なスペックとなるわけです。ブレイクアウト・ケーブルに備わるMIDI入出力は1ポートですが、MADI経由でのMIDI入出力にも対応しているので、MIDI入出力は合計4ポート使用することが可能。もちろん、ワード・クロック入出力も備わっています。

さらにPCI Expressポートという端子を使用することで、USB 3.0接続のかわりに、コンピューターに装着したPCI Expressカードと接続することも可能になるとのこと。これに関しては、専用のPCI Expressカードが用意されるのか詳細は不明ですが、この接続方法にすることで、196ch入力/198ch出力という入出力をフルに使うことが可能となり、加えてレーテンシーも抑制できるとのことです(ということは、USB 3.0接続では入出力チャンネル数に制限があるということなのでしょうか。このあたりは、RME社のスタッフに確認する必要がありそうです)。

サンプリング・レートは最高192kHzをサポートし、Fireface UFX/UCX用のリモート・コントローラーであるAdvanced Remote Controlにも対応する「MADIface XT」。充実してきたMADI装備のAD/DAコンバーターを複数接続し、大規模なシステムを構築する際のオーディオ・インターフェースとして活躍してくれそうです。

● OctaMic XTC

RME_OctaMic_XTC

1Uラック・サイズの8chマイク・プリアンプ。入力端子はXLRで8基装備し、マイク・プリアンプのパラメーターはMIDI/USB/MADI経由、あるいはフロント・パネルからリモート・コントロールできる仕様になっています(フル・デジタル・コントロール)。定評ある“AutoSet”機能により、マイク・プリアンプのゲインを自動で適正値に設定することも可能。加えて24bit/最高192kHzに対応したADコンバーターも装備し、4系統のAES/EBU(D-Sub 25pin)、2系統のADAT(S/MUX対応)、MADI(オプティカル)の中から、任意のフォーマットでデジタル出力することができます。

また、各デジタル・インターフェースは出力だけでなく入力も備わっているため、デジタル・ルーター/フォーマット・コンバーターとしても活躍。AES/EBU入力をMADI出力に変換したりすることが可能です。もちろん、ワード・クロック入出力や、モニター用のヘッドフォン出力も2系統備わっています。

すべての設定はプリセットとして保存し、簡単に呼び出すことができる「OctaMic XTC」。1Uラック・サイズとスペース・ファクターも良いため、ライブ・レコーディングの現場で人気を集めそうな機材です。

● MADIface USB

RME_MADIface_USB

超小型サイズのMADIインターフェース。1系統のMADI入出力(オプティカル/コアキシャル)を装備し、コンピューターとUSB接続することで、シンプルに64chのMADI入出力が行えます。USBバス・パワー駆動なので、別途電源を用意する必要は無し。TotalMixやDIGICheckといったソフトウェアも付属し、コンピューター上で任意のシグナルをミキシング/ルーティングしたり、高精度なアナライズを行うことも可能になっています。MADI入出力はMIDI over MADI対応なので、接続したRME製MADI機器をリモート・コントロールすることも可能。スタンドアローン・モードにより、MADIインターフェースとして使用しないときは、リピーター/フォーマット・コンバーターとして活用することも可能です。

● TotalMix FX App

RME_TotalMix_FX_App

Total Mix FXのiPadアプリ版。Fireface UFX/Firefac UCX/BabyfaceをCCモードで使用する際に、iPad側からハードウェア・ミキサーやDSPエフェクトのコントロールが可能になります。RME社によれば、Total Mix FXを単純にiPadアプリ化したのではなく、タッチ・スクリーンで快適に操作できるよう、様々な工夫が凝らされているとのこと。他のアプリに干渉しないため、DAWアプリやシンセ・アプリなどとも問題なく併用できるそうです。Retinaディスプレイにも対応し、今夏提供予定とのことです。

シンタックスジャパン: NAB & musikmesse 2013 新製品速報

http://synthax.jp/nab-musikmesse-2013-.html