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Sony Creative Sofftware、2ミックスから簡単に音声を抽出できる新しいオーディオ編集ツール「SpectraLayers Pro」をリリース!

ACIDのSony Creative Sofftware社が、いきなり凄いソフトウェアを出してきました。本日、発表と同時に販売が開始された「SpectraLayers Pro」は、Mac/Windows両対応のオーディオ編集ソフトウェア。縦軸で周波数、横軸で時間、色で音量を表すスペクトログラム・ディスプレイを装備し、オーディオ・データを視覚的にエディットできるのが特徴です。

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スペクトログラム・ディスプレイを装備したソフトウェアは、iZotope RX、Steinberg WaveLab、Algorithmix ReNOVAtorなどたくさん出回っていますが、「SpectraLayers Pro」はそれらとは異なり、レストレーション(ノイズ除去)目的で開発されたソフトウェアではないもよう。もちろん、そういった用途でも使用できるとは思いますが、どちらかと言えば2ミックスの中からサックスだけを抜き出したり、あるいはボーカルだけを強調したり……といったクリエイティブな用途のために開発されたソフトウェアのようです。ローランドのR-MIXや、iZotope IRISなどに近いソフトウェアと言えるでしょう。

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「SpectraLayers Pro」の肝の機能となるのが、インテリジェントに働く“スマート・エディティング・ツール”。「SpectraLayers Pro」には、3種類のエクストラクション(音声抽出)・ツールが備わっており、それらはすべて、インテリジェントに機能するとのこと。この機能を使用することにより、ターゲットとなる音声(たとえば2ミックスの中のサックス・パート)を、ワン・クリックで簡単に選択することができるとのことです。たぶん、実際にはパラメーターを設定したり、ある程度前準備が必要かと思われますが、これはなかなか凄そうな機能です。

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エクストラクション・ツールには、周波数ベースで音声を抽出する“エクストラクト・フリケンシー・ツール”、倍音ベースで音声を抽出する“エクストラクト・ハーモニクス・ツール”、ディスプレイの領域ベースで音声を抽出する“エクストラクト・エリア・ツール”の3種類が用意されているとのことです。

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3種類のエクストラクション・ツールで抽出した音声は、レイヤーとして登録されるもよう。このあたり、Photoshopなどの画像編集ツールと似ています。そしてこのレイヤーは、オーディオ・データ間で自由にコピー&ペーストできるようです。また、エクストラクション・ツールで抽出した音声だけでなく、指定した周波数の範囲をレイヤーとして登録することも可能。登録したレイヤーは、レイヤー・リストで位相反転やボリュームなどを設定することができ、さらにレイヤーごとにVSTプラグインを使用することも可能のようです(これは凄いですね!)。

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「SpectraLayers Pro」は、タイム・ストレッチ/ピッチ・シフト機能や、アンプ/クローン/イレース/ドロー・ツールなど、この類のソフトウェアに求められる編集機能はひととおり装備。また、オーディオ・データの表示方法は、通常の表示方法に加え、3次元のスペクトログラム表示も選択できるようです。

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突如リリースされた、なかなか凄そうなソフトウェア「SpectraLayers Pro」。Macにも対応しているので、これから注目を集めそうな製品です。気になる価格は50,000円(Sony Creative Sofftware社のオンライン・ストアのダウンロード販売価格)となっています。

Sony Creative Sofftware: SpectraLayers Pro

http://www.sonycreativesoftware.com/spectralayerspro