Feature Image

Feature

クリエイターの“五感☆採集”で生み出される独自のエレポップ・ワールド! 注目のエレポップ女子、武井麻里子 インタビュー

いくつかのバンド/ユニットを経て、昨年6月、満を持してソロ名義での活動をスタートさせた武井麻里子さん。これまで3枚のEPと1枚のミニ・アルバムを発表、“五感☆採集”をテーマに、SAWAHer Ghost Friend空中分解といった旬のクリエイターとのコラボレーションで制作された楽曲は、いずれも高く評価されています。そこでICONでは、精力的な活動を続けるエレポップ女子:武井麻里子さんにインタビュー。ソロ活動を始めたきっかけや、テーマとして掲げる“五感☆採集”などについて話を伺ってみました。今月22日(木)には下北沢MOSAiCで初のワンマン・ライブも行うとのことなので、曲を聴いて気になった方はぜひ足を運んでみてください。そのパワフルな歌声にきっと圧倒されるはずです。

クリエイターの五感を採集して生み出されるエレポップ・サウンド

——— 武井さんのことは何年か前に観に行ったライブで、たまたま知ったんです。あるアーティストのフィーチャリング・ボーカリストとして出演されていて……。そのときは勝手に、“モデルが本業で、頼まれればたまに歌う方なのかな”と思ったんですが、それ以降の活動を見ていて、こんなに音楽活動に真剣な方だとは思いませんでした。

武井 いえいえ、もう昔からわたしの中では音楽がいちばんです。サロン・モデルをたまにやっているくらいで……。

——— 月並みな質問から入りますが、最初に意識して音楽を聴き始めたのは?

武井 小さい頃から音楽は好きだったんですけど、真剣に聴き始めたのはピコピコした電子音を好きになってからかもしれないですね。YMCKさんとかCAPSULEさんとか……。すべてがピコピコの音楽だけでなく、Spangle call Lilli lineさんとか電子音が入ったバンドものも好きで聴いていました。今では『エレ日。』というイベントを主催しているくらい電子音が好きで、どうしてピコピコに惹かれるのかは自分でもよく分からないんですけど(笑)、たぶん日常的ではないところがいいんじゃないかと思ってます。

——— 学生時代はバンドとかはやられてましたか?

武井 友だち同士のバンドとかはぜんぜんやったことがなかったんですけど、あるバンドがボーカリストを募集していて、それで勢いで応募したら受かってしまって。まったくバンド経験ないのに、いきなりある程度のレベルのバンドに加入してしまったんです(笑)。すぐに大きな会場でライブをすることになったんですけど、それはすごい体験でしたね。何にもできない自分にびっくりみたいな(笑)。そのときのことがすっごく悔しくて、それを糧に音楽を続けている気もします。

——— 最初に武井さんのライブを観たとき、その力強い歌声がとにかく印象に残りました。見た目から、かわいらしく歌う人なのかなと思ったら、ものすごくパワフルな歌声で……。

武井 わたし、すごく我が強いので(笑)。でも最近は楽曲によって歌い方を変えたりしているんですよ。『白昼夢★バカンス』(『五感☆採集 vol.1』と『NEW』に収録)ではかわいく歌ったり。けど、どんな歌い方をしても結局、わたしっぽくなっちゃうんですよね。そこかしこに自分らしさが出ちゃう。最近ではそれが自信に繋がっています。

Mariko Takei

——— 昨年から、武井麻里子名義でソロ活動を開始したのは?

武井 いろいろなバンドを転々としていたんですけど、そろそろ準備ができたかな、みたいな。仲間もたくさんできて、音楽の知識も増えてきたので、一人でやってもいいんじゃないかって。それにもう脱退も解散もしたくなかったですし……。うん、それがいちばん大きかったかも(笑)。今はソロ活動にかなりハマってます。

——— いろいろなバンドで歌ってきて、自分のやりたい方向性が見えてきたというのもあるんじゃないですか?

武井 そうですね。(ソロ活動を)始めてからもどんどん見えてきて。音楽的なことだけでなく、“こういうイベントをやりたいな”とか。ソロになって、わたしってこんなにやりたいことがあって、こんなにパワーがあったんだということに気づきました(笑)。それはすごく嬉しいことでもありましたね。

——— 去年の6月、ソロ活動を始める際に音楽的に考えたことというと?

武井 どんな風に活動していこうか、けっこう考えたんですけど、そのときに浮かんだのが“五感☆採集”というワードなんです。いろいろなクリエイターさんの五感を採集して、それを標本にするような感じで活動していこうかなって。クリエイターさんというのは、ミュージシャンもそうですし、ジャケットを描いてくれているイラストレーターさんやデザイナーさんもそう。わたしがピピっときた人たちの感性を集めて、作品をつくれたらいいなと思ったんです。音楽的にはエレポップがメインなんですけど、バンドものの曲も歌いたいですし、いろいろなテイストがあっていいかなって。

Mariko Takei

武井麻里子 ファーストEP『五感☆採集 vol.1

——— クリエイターさんに楽曲やイラストなどを発注するときは、“こんな感じ”と細かくオーダーするんですか?

武井 “こういう雰囲気がいいな”と少し伝える程度で、そんなに細かくはオーダーしないですね。これまでの楽曲を渡して、クリエイターさんがわたしに歌ってほしい曲を作ってもらう感じです。こちらからオーダーするのではなく、自由に作っていただいた方が良いものができるような気がしていて。そのクリエイターさんが今やりたいこと、興味あることをやってほしいなと。クリエイターさんは芸術家ですから、あんまり口出ししない方がいいかなって。

——— でもそれだと、イメージに合わない曲ができてきたりすることもあるんじゃないですか?

武井 それが不思議と一度もないんですよ。たぶん、こちらからオーダーしないでお任せなのがいいんじゃないかと思うんですよね。みなさん今までの曲をちゃんと聴いてくれて、無かったタイプの曲を作ってくれたりとか。すごく一生懸命考えてくださってるなと思います。もちろんデモの段階で一度聴かせてもらって、“サビをもうちょっと盛り上がるようにしてほしい”とかお願いすることはありますけどね。楽曲の方向性に関して何か言うことはないです。そのかわりと言っては何ですけど、ミックスではボーカルの雰囲気に関してエンジニアさんに細かく注文するかも(笑)。技術的なことはぜんぜん分からないんですけど……。

Mariko Takei

モノを作るのが好きなので、CDやグッズはすべてDIYで

——— これまでEPを3枚、ミニ・アルバムを1枚発表されていますが、SAWAさんやHer Ghost Friend空中分解など、多彩なクリエイターさんが参加されていますね。

武井 はい。自分がいいな、五感を採集したいなと思ったクリエイターさんたちにお願いしています。

——— 特定の人と組むのではなく、作品ごとに違うクリエイターさんにお願いするのは?

武井 その方がおもしろいし、フレッシュ。みなさん最初の曲にすごくエネルギーを注いでくれるので、それを積み重ねていったらいいものができるんじゃないかって(笑)。

——— メロディーはすべてクリエイターさんが作って?

武井 いや、わたしが作ることもあります。3枚目(『五感☆採集 vol.3』)に入っている『n.e.o.n』とか、前にAZUMA HITOMIちゃんとコラボした曲はわたしがメロディーを作りました。

——— 歌詞はどんなイメージで?

武井 わたしの場合、歌詞は曲ありきなんです。いただいた曲を聴いて、その音からイメージを膨らませて書くという。その方がおもしろいかなって。内容としては、リアルなお話はほとんどないかもしれないですね。みんなを非現実の世界に案内したいと思っているので、ちょっとファンタジーな感じ……。

Mariko Takei

武井麻里子 セカンドEP『五感☆採集 vol.2

——— 歌はどうやって録っているんですか?

武井 スタジオでエンジニアさんに録ってもらうことが多いですけど、自宅で録ることもあります。パソコンにオーディオ・インターフェースを繋いでPro Toolsで。一人でコーラスを重ねて。

——— ミックスはすべてエンジニアさんが行っているんですか?

武井 はい。さっきも言いましたけど、けっこうエンジニアさんにはリクエストします(笑)。歌をもっと前に出してほしいとか、エフェクトの感じも曲を聴いてもらってこういう感じにしてほしいとか。主にリクエストするのは歌の存在感にまつわることなんですけどね。自分の中に歌声のイメージがあるので……。それでミックスができたら、曲を作っていただいたクリエイターさんに聴いてもらいます。

——— 今年3月、全国流通盤のミニ・アルバム『NEW』をリリースされました。このタイミングで、いくつかの曲をミニ・アルバムとしてまとめることにしたのは?

武井 最初はぜんぜん考えてなかったんですけど、楽曲がかなり出来てきて、並べてみたらしっくりきたんですよ。なので出してみようかなと。

Mariko Takei
Mariko Takei

——— 配信ではなく、CDにこだわりがある感じですよね。EPはすべて手焼きのCD-Rですし……。

武井 CDを出すということに、いまだに憧れがあるのかもしれないです。自分のCDって、やっぱり嬉しいですし。それにモノが好きなんですよ。モノだと、物販でファンのみなさんに手渡しできるじゃないですか。

——— CD-Rだけでなく、物販のグッズなどもぜんぶ自分で作られているんですよね。

武井 今はぜんぶ自分でやりたいんです。ぜんぶ自分でやったものは、自信を持って世に出せる。人と一緒に作ると、わたしはそれはあんまりだけど今回はそれでいいよという妥協が生まれちゃいますから。それにわたし、けっこうナマケモノなので、誰かと一緒だときっと怠けちゃいますし(笑)。

——— 何かを作るのが好きなんでしょうね。

武井 大好きです。最近、Tシャツも刷り始めて(笑)。パーカーとかトートバックとかストラップとかタオルとか、ぜんぶ自分でデザインして作ってます。すごく楽しいですね。

Mariko Takei

武井麻里子 ファースト・ミニ・アルバム『NEW

DIY女子を集めた『DIY女子祭り』と電子音に浸れるイベント『エレ日。』を主催

——— ライブもかなりやられていますよね。

武井 そうですね。ライブは本当に本当に大好きなので、最近は1ヶ月に8本くらいやってます(笑)。

——— 人前で歌うのが好き?

武井 それもありますけど、ライブって日常を忘れられるじゃないですか。その昔、ちょっと病んでいた時期があるんですけど(笑)、そのときに大好きなチリヌルヲワカさんのライブを観て、一気に気持ちが元気になったことがあるんです。まだ十代の頃の話なんですけど、“うわー、ライブって凄いな。こんなにチカラがあるんだな”って思ったんですよね。あんなに病んでた自分をこんなに元気にさせてくれるんだって。それは自分にとってすごく強烈な体験で、もしかしたらそれを追体験したくてライブを続けているのかもしれない。それにステージで歌っていると、不思議な感覚になるんですよね。自分じゃない自分になったような感覚になりますし、いちばん自分らしい部分をさらけ出しているような感覚にもなりますし。普段思っていることを人に伝えるのって難しいですけど、ライブだったら歌にのせて人に伝えることができる。わたし自身、ライブをすることで元気になりたいですし、もちろん来てくれたみなさんにも元気になってもらいたくて、そんな想いでライブを続けています。

——— 出演するだけでなく、『DIY女子祭り』と『エレ日。』というイベントも主催していますね。

武井 『DIY女子祭り』は、親友のHer Ghost Friendのおのしのぶちゃんとの共催で、DIYをしている女の子のお祭りなんです。1回目はAZUMA HITOMIちゃんに、2回目はみきちゅちゃんとMayuちゃんに出演してもらいました。

もう1つの『エレ日。』は、わたしが大好きな電子音をフィーチャーしたイベントで。電子音に1日中浸ってみたら何か変わるんじゃないかと思って企画したイベントなんですよ。ディズニーランドもそうじゃないですか。あの場に1日中いると、何だかすごい非現実的な気持ちになりますよね。そんなイメージで、1日電子音に浸れるお祭りにしたかったんです。SAWAさんやカナスタちゃん、Yun*chiちゃんとか、わたしが好きな13組のアーティストに出演してもらったんですけど、想像していた以上に素敵なイベントになりました。『DIY女子祭り』と『エレ日。』は、今後もぜひ続けていきたいと思っています。

Mariko Takei

——— コンスタントに作品のリリースとライブを続けて、武井麻里子のスタイルは出来上がってきたと思いますか?

武井 そうですね……。エレポップな武井麻里子サウンドというのは出来てきたと思うんですけど、音楽的にはどんどん変わっていっていいかなと思っています。テーマが“五感☆採集”なので、いきなりラップを始めるかもしれないですし(笑)。エレポップ要素さえあれば、あまり凝り固まらずにいこうと思っています。いろいろやっていきたいですね。

——— 自分で曲を作ったりは?

武井 基本は誰かとのコラボですね。そっちの方が楽しいので(笑)。でも、たまには自分で作ってみようかなとも思ってます。最近はそういう女の子が増えているので、“あの子は自分だけでは曲が作れない”と思われるのも悔しいですし(笑)。

——— 最後に、今後の予定をおしえてください。

武井 12月22日に下北沢のMOSAiCで初のワンマン・ライブ『LEISURE 1』をやります! “LEISURE”は、“余暇”や“自由時間”といった意味の単語で、ちょっと日常から飛び出して、お客さんが自由に楽しめるライブにしたいなと。この日は4枚目のEP、『五感☆採集 vol.4』もリリースします。この作品では、siraphの蓮尾理之さんやMOP of HEADさんに楽曲を提供していただきました。どちらもこれまでにないタイプの楽曲だと思うので、ぜひ聴いていただきたいですね。ソロ活動以外では、この前初めてアニメの挿入歌のお仕事をさせていただいたんですけど、わたしアニメやマンガが大好きなので、またそれ系のお仕事ができたらいいなと思っています。

Mariko Takei

22日のワンマン・ライブでリリースされる4枚目のEP『五感☆採集 vol.4

Mariko Takei

台湾のDTM機器メーカー「MiDiPLUS」が日本に上陸! 低価格なキーボードとオーディオIFをAmazon限定で販売開始

IK Multimedia、「Syntronik for iPad」をリリース! 38種類のシンセの名機の音色をiPadで再現、無償版も提供

Eventide、マッチEQ機能を搭載した新開発のプラグインEQ「EQuivocate」の無償配布を開始! 10月31日までの期間限定

初代ゲームボーイ用ポケモンのピクセル文字を再現したフォント、「pokemon-font」が無償配布中!

IK Multimedia、「T-RackS 5」を発表! 遂にDDP書き出しをサポート、プロセッサーから“マスタリング・ソフト”として進化

バーチャルEurorackモジュラー・シンセ「VCV Rack」が無償配布開始! MutableやBefacoのモジュールも使用可能

フックアップ、FL Studio 12のキャッシュバック・キャンペーンを開始! 他のDAWユーザー向けのクロスグレード版も対象

コルグ、R2-D2型のlittleBits「DROID INVENTOR KIT」を発売! R2-D2サウンドも20種類以上収録

ローランド、9月7日からオンラインの新製品発表イベントを開催! 9日にはD-50の発売30周年記念イベントも

ヤマハ、VOCALOIDの歌声を鍵盤で演奏できる新製品「ボーカロイドキーボード VKB-100」を発表! 12月に発売

ヤマハ、Mobile VOCALOID Editor用の新作ライブラリ「初音ミク」を発表! 遂にiPhone/iPadでも初音ミクを歌わせることが可能に

メディア・インテグレーション、Wavesプラグインの大特価セールを開始! Platinum Bundleは過去最安値の22,800円

IK Multimedia、キーボードとオーディオIFを統合した新製品「iRig Keys I/O」を発表! 数万円相当のソフト音源もバンドル

エムアイセブン、PreSonusの新型デジタル・ミキサー「StudioLiveシリーズIII」を発表! 開発に10年もの年月を費やした第3世代のStudioLive

Auto-Tuneライクな高性能ピッチ補正/ピッチ・シフター・プラグイン、Auburn Sounds「Graillon」が無償配布開始!

メディア・インテグレーション、オンライン・ストアで最大81%OFFのセールを開始! Focalのスピーカーが半額、Wavesのバンドルが約81%OFF

PreSonus、新型オーディオIF「Quantum」の販売を開始! Thunderbolt 2を採用、超低レーテンシーを実現した新しいフラッグシップ・モデル

製品開発ストーリー #35:IK Multimedia Syntronik 〜 究極のシンセ音源を作り上げた男、エリク・ノーランダー氏インタビュー 〜

ICON