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Google、「機械知能に作曲させた楽曲」をお披露目 〜 開発されたアルゴリズムは、オープン・ソースのライブラリとして公開 〜

Googleが、機械知能に作曲させた楽曲を公開しています。

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Googleの機械知能(Machine Intelligence)を研究するチーム、Google Brain Teamは、『Magenta』というプロジェクトを組織して、機械知能に芸術作品を生成させる研究を行っています。その内容は先月開催された『Moogfest 2016』で発表され注目を集めましたが、つい先ごろ(2016年6月1日)、その音楽面での研究成果を90秒のピアノ曲(無題/MP3ファイル)として公開。90秒のピアノ曲は、こちらのリンクから試聴することができます。

Google Brain Teamの研究者による小規模なチームとしてスタートしたという『Magenta』プロジェクト。同プロジェクトの公式ブログによれば、機械知能に音楽やアートといった芸術作品を生成させることと、アーティストやプログラマー、機械知能の研究者たちのコミュニティを作ることの2つが『Magenta』の大きな目標とのことです。『Magenta』プロジェクトでは、Googleが開発した機械知能のオープン・ソース・ライブラリ「TensorFlow」が利用されており、今回のプロジェクトで新たに開発されたコードも同じくオープン・ソースのライブラリとしてGitHubで公開されるとのこと。公式ブログでは、ぜひこのライブラリを利用して、『Magenta』コミュニティに参加してほしいと呼びかけています。

Google - Magenta Project

機械やコンピューターに曲を作らせる試みは珍しくありませんが、今回のプロジェクトでは“ストーリーテリング(Storytelling)”を課題として挙げているのがポイントと言えるでしょう。公式ブログには、「機械知能は短い音楽やアート作品は上手く生成するが、長い物語を組み立てるのは弱い」と記されており、音楽面で言えば、楽曲の展開までも機械知能に作らせるのを大きな課題としているようです。

アーティストやミュージシャンが新しい道具を使ってどんなことをするか想像できないけれども、私たちは今回の発見に興奮しています。クリエイティブ・ツールの歴史を振り返ってみてください。ダゲール(初めて実用的な写真技術を完成させたフランスの写真家)やイーストマン(ロール・フィルムを発明したコダックの創業者)は将来、アニー・リーボヴィッツ(アメリカの写真家)やリチャード・アヴェドン(アメリカの写真家)が写真によって成し遂げるものを想像していなかったでしょうし、サーレイ・リッケンバッカー(Rickenbackerの創業者)やGibsonの念頭には、ジミ・ヘンドリックスあるいはセイント・ヴィンセントは無かったはずです。私たちは、音声認識や翻訳、画像アノテーションで非常に上手く動作しているモデル(技術)が、アートや音楽のためのクリエイティブ・ツールの新しい成果物の種となることを確信しています。(『Magenta』公式ブログより)