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Steinberg、WaveLabの新バージョン「WaveLab 9」を発表! M/S処理に完全対応、新開発のマスタリング・プラグイン「Master Rig」を搭載

Steinbergが、波形編集/マスタリング・ソフトウェアの定番、WaveLabのメジャー・バージョン・アップを発表! 「WaveLab 9」として本日からバージョン・アップ版/アップグレード版の販売を開始しています(通常版パッケージは3月末発売予定)。なお、安価なエントリー・バージョン「WaveLab Eelements」が用意されるのはこれまでどおりですが、上位版の名称は本バージョンからCubase同様、「WaveLab Pro」に変更されます。

Steinberg - WaveLab 9

1:ホスト・レベルでM/S処理に完全対応

WaveLab 9」の目玉の新機能と言えるのが、M/S(Mid/Side)処理への対応。Brainworx bx digitalの登場以降、中央に定位している音のみ、あるいは左右に広げられた音のみ処理する“M/S”というテクニックが一般的になりましたが、「WaveLab 9」はそんなM/S処理にホスト・アプリケーション・レベルで完全対応しました。例えば波形ビューやスペクトラムの編集モードでは、通常のL/R(ステレオ)モードからM/Sモードに切り替えることができるようになり、MidチャンネルあるいはSideチャンネルのみスペクトラム編集を行うことが可能に。さらにはマスター・セクションで使用するプラグインは、どのチャンネルに適用するか指定できるため、M/S処理に対応していないサード・パーティー製プラグインを、MidチャンネルあるいはSideチャンネルのみにインサートすることが可能なのです。つまり「WaveLab 9」があれば、あらゆるプラグインをM/Sで使えるということで、これはかなり凄い機能と言えるでしょう。

2:Cubaseとのシームレスな連携

また「WaveLab 9」では、Cubaseとの連携が強化されています。Cubaseのオーディオ・イベントを簡単に開くことができるため、WaveLabをパワフルな外部波形エディターとして使用することが可能に。さらにはCubaseで書き出したオーディオ・ファイルをWaveLabで作業しているとき、必要に応じて元のプロジェクト・ファイルをCubaseで開くことができます。これによってWaveLabでの作業中に問題を発見した場合など、直ちにCubaseを立ち上げてプロジェクト・ファイルを修正することが可能になります。

Steinberg - WaveLab 9

3:強力な新プラグイン「Master Rig」を搭載

そしてこの新機能をうらやむCubase/Nuendoユーザーは多いのではないでしょうか。「WaveLab 9」は、Steinbergが新たに開発したマスタリング・プラグイン「Master Rig」を搭載。モジュラー・デザインが採用された「Master Rig」では、EQやコンプレッサー、リミッター、ダイナミックEQ、サチュレーター、ステレオ・イメージャーといった高品位なモジュールを自由に組み合わせ、自分好みのマスタリング・チェーンを作成することが可能。さらにこのチェーンは最大4種類プリセットでき、異なるチェーンを瞬時に切り替えて比較できるようになっているのです。ほとんどのモジュールはM/Sに対応しているため、Midチャンネルだけにサチュレーターをかけたりといった複雑な処理にも対応。リアルタイムに表示されるスペクトラム・ディスプレイも高精細で美しく、かなり気合いの入ったプラグインと言えそうです。

Steinberg - WaveLab 9

4:自分が使いやすいようにレイアウトできる新UI

その他、ユーザー・インターフェース・デザインも一新され、柔軟なリボン/タブ・レイアウトとドッキング・システムにより、自分好みのワークスペースを構築できるようになった「WaveLab 9」。今でもマスタリング/CD作成用途では定番的に使われているソフトウェアですが、ホスト・レベルでのM/Sフル対応や強力な「Master Rig」プラグインの搭載により、これまで以上にスタンダードになりそうな印象です。

Steinberg - WaveLab 9

WaveLab 9」のパッケージ版は2016年3月末発売予定で、価格はオープン・プライス。「WaveLab Pro 9」の市場予想価格は58,000円前後(税別)、「WaveLab Elements 9」の市場予想価格は10,000円前後(税別)となっています。また、グレース・ピリオド期間も設けられており、2016年2月3日以降にWaveLab 8/WaveLab Elements 8を購入し、ライセンスをアクティベートしたユーザーは無償で「WaveLab Pro 9WaveLab Elements 9」にバージョン・アップできるとのこと。そして冒頭でも紹介したとおり、バージョン・アップ版/アップグレード版のダウンロード販売は本日から開始され、価格は以下のとおりとなっています。

● WaveLab 8.5からWaveLab Pro 9へのバージョン・アップ:10,000円(税別)

● WaveLab 8からWaveLab Pro 9へのバージョン・アップ:15,000円(税別)

● WaveLab 7からWaveLab Pro 9へのバージョン・アップ:20,000円(税別)

● WaveLab 6からWaveLab Pro 9へのバージョン・アップ:25,000円(税別)

● WaveLab Elements 7/8/9からWaveLab Pro 9へのアップグレード:50,000円(税別)

● WaveLab Elements 8からWaveLab Elements 9へのバージョン・アップ:2,500円(税別)

● WaveLab Elements 7からWaveLab Elements 9へのバージョン・アップ:5,000円(税別)

● WaveLab Elements 6からWaveLab Elements 9へのバージョン・アップ:8,000円(税別)

● WaveLab LE 6/7/8/9からWaveLab Elements 9へのアップグレード:5,000円(税別)