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Avid、「Pro Tools 12.3」をリリース! MIDIクリップを簡単にオーディオ化できる超便利機能『トラック・コミット』を実装

先日のAES Conventionで発表されたPro Toolsの最新バージョン、「Pro Tools 12.3」が先週末リリースされました。Avid All Accessプラン(年間アップグレード&サポート・プラン)に加入しているユーザーは、マスター・アカウント・ページから無償でダウンロードすることができます。

Avid - Pro Tools 12.3

新しい「Pro Tools 12.3」では、コンマ1のアップデートとは思えないほど、多くの新機能が追加されています。中でも大きな注目を集めているのが、『トラック・コミット』と呼ばれる新機能。この機能を使うことにより、任意のトラックの出力を簡単にレンダリング(オーディオ化)することが可能になります。これによってCPUパワーを節約したり、異なるシステムのプラグイン互換の問題を解決することができます。

トラック・コミット』は、オーディオ・トラックやAUXインプット・トラックだけでなく、インストゥルメント・トラックやソフトウェア音源がアサインされたMIDIトラックでも使えるので、ソフトウェア音源の出力をエフェクト込みで簡単にレンダリングすることが可能。もちろん、レンダリング範囲を指定したり、複数のトラックを選択することもでき、レンダリング後の元トラックの状態(そのままキープするか非表示にするかなど)などのオプションも細かく設定することができます。

なかなかインパクトがあるのが、ドラッグ&ドロップ操作によるMIDIクリップのコミット。インストゥルメント・トラック/MIDIトラック上の任意のMIDIクリップを、オーディオ・トラックにドラッグ&ドロップすることで、簡単にレンダリング(オーディオ化)できます。もちろん、元のMIDIクリップと、新たに生成されたオーディオ・クリップの長さは同一です。

さらに「Pro Tools 12.3」には、『バウンス・トラック』という機能も実装されました。トラックの出力をレンダリング(オーディオ化)できるという点では『トラック・コミット』に似ていますが、こちらはAUXインプット・トラックで使用することで、ステムすばやく作成するための機能です。『バウンス・トラック』は、オーディオ・トラック、AUXインプット・トラック、インストゥルメント・トラックに加えマスター・トラックにも対応し、また『ディスクにバウンス』機能のように、ファイル・フォーマットやビット解像度、サンプル・レートといったオプションも設定できます。

以下、「Pro Tools 12.3」で追加された主な新機能です。

● 任意のトラック/クリップを簡単にレンダリングできる『トラック・コミット

● すばやくステムを作成できる『トラック・バウンス

● フェード・プリセット機能と改良されたバッチ・フェード

● I/Oセットアップの改良

● MIDIインポート・オプション機能の改良

● オーディオ/MIDIクリップが重なったときの波形/MIDIデータの透過表示

● レガシーPitch Shiftプラグイン(AudioSuiteプラグイン)の復活

なお、「Pro Tools 12.3」の新機能について、日本語で解説されたビデオも既に公開されています。『トラック・コミット』の動作については、このビデオを見るのがいちばん分かりやすいかもしれません。