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80年代のPC用サウンド・カード、AdLib/Sound Blasterのサウンドを再現したソフト・シンセ、「JuceOPLVSTi/AdlibBlaster」が無償配布中!

80年代後半、AdLib Music Synthesizer Cardや初期Sound Blasterといったサウンド・カードに搭載され、当時のPC用ゲームのサウンドを担ったFM音源チップ、OPL2(ヤマハ YM3812)。その音色と機能を再現したソフトウェア・シンセサイザー、「JuceOPLVSTi」(Windows版)/「AdlibBlaster」(Mac版)が無償で配布されています。

JuceOPLVSTi / AdlibBlaster

JuceOPLVSTi」は、ブルース・サザーランド(Bruce Sutherland)というプログラマーによって開発されたソフトウェア・シンセサイザー。当初はWindows VST版のみの配布でしたが、ジェフ・ラス(Jeff Russ)というプログラマーの手によってOS Xプラットホーム向けにコンパイルされ、現在は「AdlibBlaster」という名前でMac AU版/VST版の配布も行われています。

元になっているOPL2(ヤマハ YM3812)は2オペレータのFM音源チップであり、「JuceOPLVSTiAdlibBlaster」は左側にモジュレータ、右側にキャリアのパラメーターが配されています。モジュレータ/キャリアともに8種類の波形を選択でき、アルゴリズムはFMと加算合成(Additive)の2種類から選択可能。リズム音を生成できるPercussion Modeも備え、MS-DOSイミュレーターの種類(DOSBoxあるいはZDoom)を選択できるかなりマニアックなパラメーターも用意されています。コツを掴まないと難しいFM音源ですが、「JuceOPLVSTiAdlibBlaster」にはファクトリー・プリセットも用意されており、またSBIファイルの読み込みにも対応しているとのことです。

YAMAHA YM3812 on Early Sound Blaster

ヤマハ YM3812チップを積んだ初期のSound Blaster(Image via Flickr

JuceOPLVSTiAdlibBlaster」は、Windows VST版(32bit/64bit対応)はブルース・サザーランド氏のGitHubから、Mac AU版/VST版はジェフ・ラス氏のGitHubからダウンロードすることが可能。また、GPL v2ライセンスのもと、ソース・コードも公開されています。YouTubeには、開発初期のバージョンのデモ・ムービーがアップされていますので、そのサウンドはダウンロード前にチェックすることもできます。