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Metric Halo、サブ・ハーモニック・シンセサイザー・プラグイン「MH Thump」バージョン2の無償配布を開始! AAXに加えVSTとAUもサポート

Metric Haloが、サブ・ハーモニック・シンセサイザー・プラグイン「MH Thump」の無償配布を開始。「MH Thump」は以前もAvidとの共同プロモーションでAAX版の無償配布が行われましたが、今回配布が開始されたバージョン2はVST/AUにも対応。様々なDAWソフトウェアで使用できるようになりました。

Metric Halo - MH Thump

MH Thump」は、入力信号に合成音を付加して、低域を増強するサブ・ハーモニック・シンセサイザー・プラグイン。入力信号のピッチとダイナミクスを解析して合成音を生成/付加するので、低周波数成分をナチュラルに増強することができ、また2基のオシレーターと設定範囲の広いパラメーターによって、クリエイティブ用途にも活用することができます。例えば、生ドラムのキックだけをシンセ・ドラムに置き換えたり、あるいは100%エフェクト音にして適当に音を入力し、電子音のジェネレーターとして活用することも可能。実際、“Bassline Generator”や“Synth Drone”といったファクトリー・プリセットも用意されています。

MH Thump」のアルゴリズムはシンプルで、入力信号は2基のアンプリチュード・フォロワー(1基はピッチ用、もう1基はエンベロープ用)にパラレルに入力。そこで得られたピッチの変化情報は2基のオシレーターのピッチ・コントロールに活用され、エンベロープの変化情報は2基のVCAのエンベロープ・コントロールに活用されます。そして2基のVCAの出力はエフェクト音としてサミングされ、最後に原音(入力信号)とミックスされて出力されるというアルゴリズムになっています。

Metric Halo - MH Thump

MH Thump」に用意されているパラメーターは、以下のとおりです。

● Osc 1 Atk. Freq:オシレーター1のアタック部の周波数を設定します(1.00〜440.00Hz)

● Osc 2 Atk. Freq:オシレーター2のアタック部の周波数を設定します(1.00〜440.00Hz)

● Osc 1 Sust. Freq:オシレーター1のサスティン部の周波数を設定します(1.00〜440.00Hz)

● Osc 2 Sust. Freq:オシレーター2のサスティン部の周波数を設定します(1.00〜440.00Hz)

● Osc 1 Ena:オシレーター1のオン/オフを切り替えます

● Osc 2 Ena:オシレーター2のオン/オフを切り替えます

● Osc 1 Mix (dB):オシレーター1の出力レベルを設定します(-60.00〜6.00dB)

● Osc 2 Mix (dB):オシレーター2の出力レベルを設定します(-60.00〜6.00dB)

● Amplitude Followers Env Atk.:アンプリチュード・フォロワー(エンベロープ用)のアタック・タイムをミリ秒単位で設定します(1.00〜100.00ms)。アタック・タイムを短く設定すると、アンプリチュード・フォロワーは速く追随するようになりますが、歪みが発生する恐れもあります

● Amplitude Followers Env Sust.:アンプリチュード・フォロワー(エンベロープ用)のリリース・タイムをミリ秒単位で設定します(2.00〜1000.00ms)。アタック・タイムを短く設定すると、アンプリチュード・フォロワーは速く追随するようになりますが、歪みが発生する恐れもあります

● Amplitude Followers Pitch Atk.:アンプリチュード・フォロワー(ピッチ用)のアタック・タイムをミリ秒単位で設定します(1.00〜100.00ms)。アタック・タイムを短く設定すると、アンプリチュード・フォロワーは速く追随するようになりますが、歪みが発生する恐れもあります

● Amplitude Followers Pitch Sust.:アンプリチュード・フォロワー(ピッチ用)のリリース・タイムをミリ秒単位で設定します(2.00〜1000.00ms)。アタック・タイムを短く設定すると、アンプリチュード・フォロワーは速く追随するようになりますが、歪みが発生する恐れもあります

● Wet/Dry Mix:原音とエフェクト音のミックス・バランスを設定します(0.00〜100.00)

● Out Gain (dB):出力ゲインを設定します(-24.00〜24.00dB)

また、ユーザー・インターフェースはMetric Halo共通のデザインになっており、左上の小さな四角いボタンをクリックすることで、ウィンドウ・サイズを3段階で切り替えることが可能。上部にはプリセット・メニューが用意されており、12種類のファクトリー・プリセットを利用できるほか、作成したプリセットを保存することもできます。

MH Thump」を入手するには、Metric HaloのWebサイトでメーリング・リストに登録するだけ。登録後、すぐにダウンロード・リンクが送付され、アクティベーションなどの手続きを行うことなく直ちに使用することができます。

Macは10.6.8以降、WindowsはWindows 7以降対応で、プラグイン・フォーマットはAAX Native、AAX DSP、AU、VSTをサポート。フリーのプラグインでAAX DSPをサポートしているのは大変珍しいのではないでしょうか。

Metric Haloのプラグインらしいクセのないソリッドなサウンドで、かなり幅広い用途に活用できそうな「MH Thump」。DAWソフトウェアを使うすべての人におすすめできるプラグインと言えそうです。